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「犯罪被害者をどう取材し報じるか」(メディア倫理法制部会)
〇日時:2021年12月11日(土)14時から16時
〇方法:ZOOMによるオンライン開催
〇問題提起者:中島聡美(武蔵野大学・精神科医)
〇討論者:大治朋子(毎日新聞)
〇司会:山田健太(専修大学)
〇企画趣旨:新聞やテレビをはじめとする報道機関の取材や報道の態様が、市民社会から厳しい批判の対象となってから久しい。とりわけ近年は、事件・事故の被害者及び家族に対する取材のありようや、報道(とりわけ実名報道)が大きくクローズアップされている。そうしたなか、相模原、座間、あるいは京都アニメーションなどの事件においても、各報道機関はさまざまな配慮に基づいた取材・報道を行ってはいるが、根本的な解決には至っておらず、その場その局面での対処療法である点が否めない。実際、被害者に対する「配慮に欠ける対応」の代表例として「マスメディアの取材」が挙げられることが定型化している。
そこで被害者・その家族に対する取材や報道が、被害者のメンタルヘルスに影響を与える可能性がある中で、どのような対応することが望まれるのか。もちろん、まったく接触しないあるいは報道しないというという選択肢もあろうかと思うし、取材や報道はすべて警察の指示のもとで行うという選択肢もあるかもしれないが、一方で、そうした対応が被害者にとっても市民社会全体にとっても、決してよいようにも思えない。そうしたなか、専門家の立場から、どのような解決策があるのか、その道筋につながるヒントをお話しいただき、現場の記者とともに議論を深めたい。
具体的には、最初に20~30分程度の以下の点で問題提起をしていただき、『歪んだ正義』などでトラウマ問題に取り組む大治記者からコメントをもらったうえで、1時間から1時間半程度のディスカッションを予定する。なお、議論の前提には、ストレス概念、2次被害、トラウマ、メンタルヘルス等についての基本的な知識の整理も必要と考え、そうした基礎的な話も織り込んでいただく予定である。
・被害者への取材をする場合の具体的な注意点
・事件や事故、死別や自己体験などの場合分けでの対応の差異
・取材が可能かどうかの基本的な見極め方
・具体的に事件・事故取材をする記者が最低限身につけるべき専門知
キーワード:犯罪被害者 取材・報道の自由 ストレス・PTSD
以上