『家、ついて行ってイイですか?』にみる2010年代のテレビ
日 時:2019年5月11日(土) 14:00~16:30(13:30開場)
場 所:日本新聞協会 8階会議室
定 員:70名(当日先着順・申し込み不要・参加無料)
*どなたでもご参加いただけます。満員になった場合、ご入場できないことがありますのでご了承ください。
上 映:テレビ東京『家、ついて行ってイイですか?』
ゲスト::高橋弘樹(テレビ東京)
討論者:松山秀明(関西大学)
司会:片野利彦(日本民間放送連盟)
趣 旨:
終電を逃した人に、タクシー代を支払う代わりに自宅に連れて行ってもらう、テレビ東京『家、ついて行ってイイですか?』。この番組は、市井の人びとの「飾らない日常」を捉え、ときに壮絶な人生エピソードを映しだす異色のバラエティ・ドキュメンタリーである。2014年の番組開始以来、根強い人気を誇り、2015年の日本民間放送連盟賞(テレビエンターテインメント番組)で最優秀に輝いている。
この番組をテレビ・ドキュメンタリー史の文脈から見るならば、短期的な密着のスタイルが特徴であると言える。『NHKスペシャル』や『ETV特集』、日本テレビ系列『NNNドキュメント』など、現在放送されているテレビ・ドキュメンタリーは、テーマが何であれ、ほとんどが対象に長期密着し、その過程を描きだしている。しかし、『家、ついて行ってイイですか?』はそうした手法をあえて反転させ、「超短期密着」なドキュメンタリーを意図的に演出する(『GALAC』2017年12月号)。
このような短期密着型の番組は、ほかにも NHK『ドキュメント 72 時間』など、2010年代以降、増えつつある。本研究会では、ゲストに番組のプロデューサーである高橋弘樹氏(テレビ東京)を招き、この番組の構造について討論する。若手制作者の高橋氏(37歳)とともに、2010年代に隆盛しはじめた番組の新しい形、そして、テレビのこれからについて議論したい。