第36期13回研究会「テレビの内部をさらけ出す――東海テレビ『さよならテレビ』」(若手ワーキング・グループ企画)

テレビの内部をさらけ出す――東海テレビ『さよならテレビ』

日 時:2019年1月26日(土) 14:00~17:30(13:30開場)

場 所::東京大学本郷キャンパス

ダイワユビキタス学術研究館 3F 石橋信夫記念ホール

定員:80 名(当日先着順・申し込み不要・参加無料)

*満員になった場合、ご入場できないことがありますのでご了承ください。

上映:東海テレビ『さよならテレビ』(2018)

ゲスト:圡方宏史(東海テレビ)

討論者:松山秀明(関西大学)

司会:片野利彦(日本民間放送連盟)

趣 旨:

2018年9月2日の夕方に放送された東海テレビ『さよならテレビ』が、賛否を含め、さまざまな反響をよんでいる。この番組は、これまで多くの優れたドキュメンタリー番組を制作し、劇場公開してきた東海テレビが、自局の内部を描いた問題作である。ふだんは外側へと向けられているカメラが、テレビ局の内側へと向けられ、その取材のはじまりから描かれている。

舞台は「働き方改革」で揺れる報道部。人手不足のためにやってきた若い派遣社員は取材の失敗を上司から責められる。一方、ベテランの外部スタッフは権力への監視機能が衰えたテレビ報道を嘆いている。そして、容赦のない派遣切り。番組降板を告げられるアナウンサー。ふだん映し出されることのないテレビ局の内部事情の数々を生々しく捉えている。

本研究会では、ゲストに本番組を制作した圡方宏史氏(東海テレビ)を招き、番組を視聴した上で、制作意図やテレビ、報道の行く末について討論したい。『ヤクザと憲法』(2015)など傑作ドキュメンタリーを手掛けてきた圡方氏が、なぜいまテレビの内部を描いたのか、若手制作者と若手研究者を交えて議論したい。

テレビ離れが指摘されるなか、インターネット上ではテレビの“ウソ”や“捏造”が執拗に糾弾されるようになって久しい。これからテレビは本当に「さよなら」してしまうのか。東海地方でしか放送されていなかった番組を上映し、参加者とも議論する機会としたい。

なお、本研究会は、日本マス・コミュニケーション学会若手ワーキング・グループおよび、東京大学大学院情報学環丹羽美之研究室(テレビアーカイブ・プロジェクト)の共催とする。