2024春季大会を終えてのごあいさつ

President's Greetings: After 2024 Spring Conference

 

みなさま

6月15日、16日の春季大会からあっというまに一週間以上が経ってしまいましたが、いかがお過ごしでしょうか。両日は天候にも恵まれ、470名近い方々(対面参加者数とシンポジウムへのオンライン参加者の合計)が参加してくださり、なんと1951年の新聞学会創設以来、記録が残る中では最多参加者数に達しました。懇親会も大賑わいでした。

まずは開催校となった成蹊大学の見城武秀さん、伊藤昌亮さん、西兼志さんや当日働いてくださった学生さんたちに心からお礼申し上げます。とても気持ちのよい空間とおいしいお弁当やお料理、飲み物をご用意いただき、ありがとうございました。また大会を支えてくださった企画委員会、研究活動委員会や登壇者のみなさんにも感謝いたします。

両日、受付近くにいることが多かった私は、多くの方々から「若手がとても楽しそうにしている」「活気があってこの学会が変わったなと感じた」といった感想を聞かせていただきました。日本メディア学会を、多様な会員が知的好奇心をもって活発に集い、交流しやすい場所にデザインしなおしていくことが、ここ数期にわたる学会長や理事会の願いでしたから、そうした声に接することができてうれしく思いました。

一方で、今回の2つのシンポジウム「性暴力とメディア報道:ジャニー喜多川による性加害問題を端緒として」と「プラットフォーム資本主義:中央集権化と労働形態の変容を考える」では、アクチュアルなテーマでありながら、本学会で長年にわたって培われてきたジャーナリズム研究とメディアの政治経済学的研究の知見を踏まえた議論が縦横に交わされ、あらためて知的伝統の大切さも実感しました。

次の秋季大会からは研究発表やワークショップの募集を英語でも開始します。総会でご説明したとおり、今後、ダイバーシティ宣言、財務体制の見直しなど、第39期理事会としての本格的な取り組みを進めていきます。私たちの任期はあと1年ですが、引き続き、どうかよろしくお願い申し上げます。

水越伸