■日 時:2022年3月4日(金) 10:00〜12:15
■方 法:ZOOMを用いたオンライン研究会
■書評者:白崎護(関西外国語大学)、別府三奈子(法政大学)
■応答者:藤代裕之(法政大学)、耳塚佳代(テキサス大学オースティン校博士課程)
■司 会:土橋臣吾(法政大学)
■企画趣旨
新型コロナウィルス感染拡大時に広がった様々な偽情報、大手ネット企業運営メディアによる不正確な医療情報の発信、アメリカ大統領選で問題化したいわゆる「選挙フェイク」など、フェイクニュースをめぐる問題が次々と顕在化している。そうしたなかで、たとえば個々の情報のファクトチェックなど、いくつかの対策が試行されてはいるものの、フェイクニュース問題への社会的な対応は未だ十分とは言えず、問題解決の糸口もほとんど見えていない。
本書評会では、今日のフェイクニュースをめぐる問題を、メディアの「生態系」の問題として捉えた、藤代裕之編著『フェイクニュースの生態系』を取り上げる。本書によれば、フェイクニュースの問題は個人のメディアリテラシーで対応できるような問題ではない。「生態系」という視点も、こうした認識から生まれたものであり、本書は、フェイクニュース問題への対応の第一歩として、今日のメディアの「生態系」がフェイクニュースによっていかに汚染されていくのか、その構造を明らかにしようとしている。
今回の書評会では、こうした本書の視点を確認しながら、フェイクニュースの問題への新たなアプローチを共有していきたい。書評者には、政治学の観点からメディアに対する選択的接触を研究する白崎護先生(関西外国語大学)、ジャーナリズム思想史に関する多くの研究を重ねている別府三奈子先生(法政大学)をお迎えする。当日は、それぞれのご専門の知見からの書評をいただいた上で、著者、出席者を交えて活発な議論を展開したい。
■申込方法
zoomで開催予定です。参加をご希望の方は、前日(3月3日)までに、以下のURLから参加登録してください。
https://bit.ly/seminar0304