第38期第22回研究会「都市社会学・地域社会学とメディア論の接点:戦後日本におけるコミュニティと移住をめぐる言説と実践」(理論研究部会)(10/8開催)

■日 時:2022年10月8日(土) 14:00〜16:30
■場 所:オンライン
■報告者:渡邊隼(日本大学、非会員)、伊藤将人(一橋大学大学院博士課程、非会員)
■討論者:舩戸修一(静岡文化芸術大学)
■司 会:武田俊輔(法政大学)

■企画趣旨
 都市社会学・地域社会学はその黎明期においてメディア/ジャーナリズムに強い関心を持つ分野のひとつであった。シカゴ学派のR・パークやM・ジャノウィッツは地方新聞がコミュニティ統合に果たす役割に注目し、その発行組織や内容について詳細な分析を行っている。また英語圏の1980年代以降の新都市社会学では地域権力構造やローカル・レジームの一翼を担う地域ジャーナリズムの役割が論じられ、90年代以降はカルチュラル・スタディーズの視点を取り入れる動きも見られる。ただし日本では、都市・地域社会学、さらに農村社会学においてもメディアについての分析の蓄積、またメディア論的な視点は希薄なままであった。

 しかしながら2000年代半ば以降、こうした領域においても次第にメディア論やカルチュラル・スタディーズを意識した研究が日本でも生み出されつつある。特に農村社会学では「消費される農村」というテーマで、メディアにおける農村の表象が、現実の農村のあり方とどう関わるかが論じられてきた。さらに分析視角においてもメディアの内容分析・言説分析といった手法をとりいれつつ、その成果を経験的な研究と結びつける形での研究が近年、生み出されつつある。

 今回の研究会では、こうした分野とメディア論との接点や相互乗り入れの可能性を探るべく、メディア論的な分析視角を用いて都市社会学・地域社会学の新たな可能性を広げつつある若手研究者たちをお招きする。報告者は、戦後日本におけるコミュニティをめぐる言説と実践をめぐる研究を重ねて来られた渡邊隼先生、そして戦後の農村移住をめぐる言説分析を行うとともに、近年のIターン移住をめぐる状況にもお詳しい伊藤将人先生である。討論者としては地域社会学者で、かつ農業・農村をめぐるメディア分析を行ってきた舩戸修一先生にお願いする。当日は、それぞれの分野の視点からの報告・コメントをいただいた上で、活発な議論を期待したい。

■申込方法
 Zoomで開催予定です。参加をご希望の方は、前日(10月7日の正午)までに、以下のグーグルフォームにてお申し込みください。いただいた連絡用メールアドレスにミーティングIDをお送りします。

https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSeYe58Skg0eEzCpZkpRSi46lQzY1nCONGwC4mp5hV8AI4LFlQ/viewform?vc=0&c=0&w=1&flr=0